「ホールの音響」と一口にいっても、それにはいろいろな意味合いがあります。
ホール自体の響き具合(ルームアコースティックという)をいう場合もあるし、電気的に増幅された「音」をいう場合もあります。
ここでは主に、我々小屋付きの仕事である「設備音響のオペレート」や機材について述べようと思います。
ホールの音響の仕事は、大別して「拡声」と「録音」とに分けることができます。そのうちの「拡声」は「P.A」と言われたり、「S.R」といわれたりします。
「P.A」とは「Public Address(公衆伝達)」の略で、広い意味では救急車等のサイレンも「P.A」と言うことができます。もうひとつの「S.R」とは「Sound Reinforcement(音を増強する)」の略で、こちらの方が「音を補正する」と言う意味もあることから、最近はよく使われるようです。
照明などに比べて音響の世界は、アマチュアの方々もふれやすい部分であるといえます。
身の回りを見ても、ラジカセ(死語か?)やミニコンポなどの音響機器があると思います。
これらの機器も、メンテナンスや使い方次第で、その性能を引き出せるかどうかが変わってきます。
私もよく「調子悪いから、ちょっと見てくれる?」なんていわれることがあるのですが、コネクターの接触不良やヘッドクリーニングをしていないなどの原因が大半です。
業務用機器も民生用機器も、基本は一緒です。ここでもう一度、自分の機器の状態を確認してみるといいかも知れません。
録音については「録音」のコーナーをご覧ください。